Heaven~第ニ章~

「そっか、そうだったね。忘れてたよ」


男はベッドから下りると部屋の隅にある机の引き出しを開けた。


「椿姫は自分には価値がないって思ってるから、自分のことじゃ傷つかないんだったね。他人のことで傷つくんだもんね」


そうかもしれない。
私には何の価値もない。


「ちょ、ちょっと何してるの?」


カチカチっとカッターの刃を出し私に見せた。


「俺も他人だしね」

「ちょっと!」


ニヤリと笑って俺は自分の胸にカッターを突き刺した。