Heaven~第ニ章~

そしてその瞳が私の左肩を捉えた。

余裕があった瞳が揺れたのが分かる。


「……真っ赤な、牡丹」

「……綺麗でしょ」

「一人だけど一人じゃないか……それって、久辺も承知?」

「知るはずないじゃん」

「そっ、俺しか知らないんだ」


愛しそうに左肩に触れようと私に手を伸ばして来る。



「触らないで、」


誰にも触れることなんて許さない。
ここに咲いている牡丹は私だけのモノ。


「やっぱり、桐谷は気にいらないな。死んだなら大人しくしてくれてれば良いのにさ。こうしてまだ椿姫を一人じめして……」