Heaven~第ニ章~

何も聞かず、何も話さず、
ただ一緒にご飯だけ食べて、
そして食べ終わるとまた何処かへ行ってしまう。


彼は、健君はそれに居心地の悪さを感じていたらしい。
何も聞かず、何も話さないことが、
小学生だった健君には無言で責められているように感じていたらしい。


そんな時「僕、聞いたんです。どうして毎日ご飯食べに帰って来るのかって」


「学は何て?」

「兄は笑って"一人で食べる飯は上手くねーから"って、いかにも自分が一人で食べたくないって言い方してたんですが、それは僕に言ってくれてたんです」

「学らしいね」


本当、学らしい。
相手のために優しい嘘をつくなんて。


「それから、兄とは話すようになって、両親が別れて僕は母と住むことになったんです。母は兄とは連絡取ってなかったみたいなんですけど、僕は結構会ってたんです」

「そうなんだ……」