その人物は私に気づき、じーっと見てくる。 ・・・千景唯。 朝私を騙そうとしたクラスメイトだった。 一気に朝の出来事がフラッシュバックして、千景くんを思いっきり睨みつけて読んでいた本に視線を落とした。 「うっ・・・」 小さな呟きが聞こえた気がしたけどシカト。 何をしに来たのか知らないけど、いい迷惑だ。 早く出ていってください。 そう思いながらページをめくると、足音が徐々に近づいてきていることに気づいた。 「よっと、」 そしてづかづかと椅子に座り込んだ千景くんが、私の顔を覗いてくる。