「よーし、じゃあとりあえず」
食べ終わったパンを袋にいれて、俺は立ち上がる。
「もっかい真白花のとこ行ってくる!」
「・・・え?」
そんな俺を不思議そうに見上げる郁。
「このまま終わりってのは腑に落ちないからな。ぜってー俺が落として見せる」
こんな気持ちのまま終われない、むしろ終わりたくない。
それに本音を言えば、楽しんでるのも事実。
だってそうだろ?
今までとは全然違うジャンルの女子だし。
そんな俺の気持ちを感じ取ったのか、座ったまま俺を見上げている郁は、
「・・・はぁ・・・」
小さく呆れたようなため息をついた。