俺の微妙な告白(?)に対して、真白花は冷静だ。



だけどあの笑顔はもう消えていて、今は薄く微笑んでいる。



「千景くんは・・・嘘が下手ですね」




そう呟いた後、その微笑みも消えて俺を睨みつけるような目で見ていた。




「私、恋愛面でそういう嘘ついて騙したり人をからかって遊びに使う人って大嫌いなんです。2度と私に近づかないでください」



そう言うと、カバンからあの手紙を取り出し、思いっきり地面に叩きつける。




そしてそれを拾うことなどなく、後ろを振り返り、元来た道へと帰っていった。



俺はただ、その後ろ姿を呆然と立ち尽くして見えなくなるまで見ていた。



今にして思えば、花の過去になにがあったかも知らない俺は、最低なことをしてしまったと思う。