「あぁ、全然わかんないね。
そんな人生で何が楽しいんだか。
この世界は楽しんでなんぼ
なんだぜ、アルト。
俺から言わせればてめえらの生き方の
方が全く理解できないぜ。

ま、金さえ払ってくれれば
別に俺は構わねーんだけどな。


金さえくれれば、な。」


…僕はこの男が好きではない。
この男の言葉が汚すぎて、
さらに虚言ばかりだからだ。
その上、脅し、裏切り、騙し、
暴力行為など低俗な行為を
幾度となく繰り返す。
だから、僕も無意識のうちにこの男の
前では強い言葉を使ってしまう。
そういうのも好きではないうちの
一つと言える。


しかし、それでも僕は彼と行動を共に
しなければならないワケがあった。



「…おい、そろそろいくぞ。」


とりあえず僕たちはその場所を
後にして進んだ。