ただ…
彼女がまた一段と闇に浸かっていく。

そして…
〝今の〟僕には何もできない。

…そう思ったのは事実だ。



「…ごめんなさい。
長話になっちゃって。
もうそろそろ、眠ることにするわ。

…聞いてくれてありがとう。
少し…心が楽になったから。
私は…もう大丈夫だから…。
だから、ありがとね…アル。」


「…………。
…お休みなさいませ、お嬢様。」


「お休みなさい。」