ただ、淡々といつも通りの言葉を
述べる〝アローザ様〟の姿をみて
彼女は机を力強く叩き、
ついに怒りの堰を切らした。
その眼には吸血鬼特有の
敵意を抱いたり、怒りに満ち溢れたり
すると〝真紅に光る赤き眼〟
を輝かせながら、だ。



〝ーだったらっ…!〟









ーしかし、僕はそれ以上は
危険であると悟り、
タイミングを見計らって、扉を開けた。


そのせいか、彼女は集中を切らし、
言葉をも失ってしまった。