奏で桜

「…ティアナちゃんは知ってる?
アルト君がどこで働いているのか?」




「…え?」



〝何でいま、それ聞くの?〟と言いたい気持ち
を抑えて、私は彼女の余興に付き合った。



「…し、知ってるよ。確かれんたるびでお店?
だったよね。
よくDVD?ってものを借りてくるもの。」



「…そこ、〝だけ?〟」



「〝だけ?〟」



「ええ、私が知ってる中でも彼は
〝7つ〟くらいアルバイトをしてるよ。」




「7…つ?」




一瞬、聞き間違いかと思った。

そうでなければ彼女が言い間違えたのかと。