奏で桜

私の…権…利?





彼女は両手で私の肩を押さえ込み…



「…彼は私に会うたびに貴女のことを
気にかけてた。

貴女が元気でいるかだとか、
迷惑をかけてないかだとか、
貴女を探していたときだって、
最初彼のお見舞いに来た時だって、
今だってそう…、
ずっと貴女のことばかり心配してたよ。

自分が苦しくて、辛いはずなのに
ずっとずっと貴女のことばっかり
心配してたよ。



…なのに!どうして貴女がそんな事を言うの?
どうして貴女に彼を咎める権利があるのっ?



貴女が彼を裏切ってしまったら!!
彼は何を信じて!誰の為に!
生きていけばいいのよっ!!」




…と怒り、激しく揺すった。


彼女の肩もまた震えている。
想いの表れがそこにはあった。

私は彼女の気迫に押されてしまい、
いつも通り黙るはずだった。

でも、そうはならなかった。






「………だったら、どうして、
先に私を…」
















〝裏切ったの…?〟