これは心の底から思っていることだ。
彼女には〝色々な意味〟で
世話になっているので、
必ず恩を返さなければならない。
そんな使命感のようなものがあった。



「…そう?じゃあお言葉に甘えて、
今度アルトくんの都合がいい時に
何かしてもらおうかな?

…っと、大変。
もうこんな時間なんだ。
そろそろ大学に行く
準備しなくちゃ。じゃあ、アルトくん
そのおにぎりきちんと食べて
元気出してくださいね?」


「はい。
本当にありがとうございました。
陽彩さんこそお体にお気をつけて。
今度必ず、恩義に報います。」


「ふふっ、楽しみにしています。」








…そうして彼女と別れを済ませ、
僕は家の中へと入っていった。