奏で桜

「…おはようございます、
〝陽彩(ひいろ)〟さん。
そうですけど…
どうかしたんですか?
こんな朝早くに。」


「いいえ、別に特に用事と
言えたものはないんだけれど、
〝これ〟を渡そうと思って…」


彼女はそう言って、
小さなランチボックスのような物が
包まれているお弁当袋を渡してきた。
そして、その箱を開けてみると
可愛らしいおにぎりが3つ入っていた。



「…これは?」


「簡単なものだけれど、
アルトくんの為に作ってみたの。
この時間帯になると
いつも帰ってくるのわかってたから。
これでも食べて少しでも元気が
出てくれればなって思って…!」