四人で集まると、決まって蛸薬師高倉のイタリアンか錦天神の裏手の町家造りの居酒屋でワイワイと飲んで過ごす。

何気ない集まりではある。

だが。

東京での日々にはない開放感と、何より東京ではどの店に入っても、

──女子アナ。

という目で見られがちなのが、関西に来るとそれがない。

顔を知られていない気楽さがみなみの息抜きとなり、この場所さえ来れば自分を取り戻せるように感じた。

「しんどくなったら来たらえぇねん」

という関藤や彩の気遣いも、味方の少ないみなみにはありがたかった。

そうして。

みなみは収録や取材、リポートやロケーションの合い間を縫うように、京都で過ごす頻度が次第に増えていったのであった。