数分後、駅から見慣れた二人組が歩いてきた。



「あっ、御岡くん!」


「おはよ…沙々。」


「桐山くん、おはよう。」


「はよ…」



あれ、なんか違和感…



「っっ!!」


私は慌てて御岡くんの服の袖を引っ張る。


「桐山と仲直りできたの?」



一緒に来たってことは問題解決したのかな。



御岡くんは疲れた表情で首を横に振った。




あれ…




「地元一緒だから電車も一緒でさ…

俺が何言っても『ああ』とか『へぇ』としか言わねぇんだよ、アイツ!」



めちゃくちゃ気まずかったー、と言って御岡くんはため息をついた。