日曜日―― 「美羽ー!」 「沙々おはよう!」 私が遊園地の最寄り駅の集合場所に着いたとき、そこには既に美羽がいた。 「今日寒いねー」 「でも楽しみだからへっちゃら!」 「沙々元気過ぎ!」 こうして二人で笑い合ってると、現実から抜け出せたような気持ちになる。 現実―― 美羽も知らない。 御岡くんも知らない。 私と桐山だけが知ってる現実。 私は桐山と浮気している。