黒板…消さなきゃ。


しばらく後、なぜか思い立ったのはそれだった。



イスに乗って黒板を消し終わると、

だんだん思考がはっきりしてきた。




あれ…私、なんか大事なこと忘れてる…。




モヤモヤしたまま日誌を職員室に持っていき、

帰り道、私はそのモヤモヤを思い出した。











美羽…













「ヤバ…」



胸の奥にずっしりした重りが沈み、

私は道の真ん中で立ち尽くした。