「え~と、この二人でいいと思う人、挙手を」

瀬田君と立花さん以外のクラスメイト、全員が手を挙げた。
ここで一人だけ挙げないわけにもいかなくて、仕方なしに私もおずおずと手を挙げる。

「はい、多数決で、決定ね。
立花、決定だからね」

委員長が笑いながら、告げた。

「う~……。
は、はい……」

立花さんは観念したようで、小さな声で返事をして席に着いた。
そんな彼女を意地悪そうに眺めて、瀬田君は笑っている。