しばらくすると、担任の先生が教室にやってきて、いつもどおりの朝のホームルームが始まった。
隣には委員長。
私は、彼のさっきの笑う顔が、脳に焼きついていて、なんだか恥ずかしかった。

時々、一番後ろの席の高橋君が堪えているように笑う声が聞こえる。
さっきのやりとりがツボに入ってしまったのか。

「どうしたんだろね、高橋君」

「さぁな」

高橋君の少し前で、隣り合って話す瀬田君と立花さんの声も聞こえる。
立花さん、貴女が招いたことですよ?
教えてあげたくなるけど、教えない。
きっと、時々遊びに来る鈴木さんもこんな気持ちで、教えないんだろう。

隣では、委員長も笑いを堪えていた。
へぇ、結構笑うんだ、知らなかったな。