「ねぇ、美空は?」

わたしはお化け屋敷の受付に立つ、瀬田君に声をかけた。
可愛いと評判の魔女ルックの美空に会いに来たのに、見当たらない。
ちなみに瀬田君は魔法使いルック、隣の女子は白いワンピースを血ノリで汚したゾンビルックだった。

あ、美空が魔女なのは、瀬田君の仕業だったのね。
なるほど。
衣装までお揃いがいいってね。
さすが瀬田君。
愛情が深すぎる。

「ああ、宣伝に出かけてて今いないんだけど……。
そろそろ戻って来てもいい頃なんだけどな。
じゃないと準備が間に合わない」