「え。あれを、俺にやれと?」

黄原君は、目を丸くした。
出来ない、あんな恥ずかしいこと! と言いながら。
あら、黄原君も、あの二人を見かけたことがあるのかも知れないわね。
まぁ、同じフロアだし、よく噂になってるし、目立つ二人だし?
そりゃあ、知ってるか。

「少しだけでも、ね?」

「まぁ、少しだけなら、真似、したいかな……」

黄原君は、恥ずかしそうに笑った。