彼岸花の咲く頃に

初めて私に声をかけてきたのは、男の子だった。
「どうしたの?なにしてるの?遊ぼう?」
たった1日で仲良くなった。
「君の名前は?」
彼は聞く。
「か……」
『今日から加賀美じゃなくて吉尾よ。』
「よ……吉尾 好咲」
「みさきちゃんっていうんだ!僕はね、結城 駿だよ!」
「し、しゅんくん?」
「そう!!また明日も遊ぼう?」

それから何日も何ヶ月も一緒に遊んだ。小学校は違くて、私は相変わらず駿以外友達がいなかった。

そして、中学になる。