【一歩side】
言っちゃった。言っちゃったよ。偶然廊下で見かけたとはいえ、いきなり過ぎたよなー。
『はーじーめっ♡何か考え事ー?』
「あー、うん。ちょっとねー」
『なになにー?教えてよー!実質家族みたいなもんなんだし?隠し事は無しって決めたでしょ!』
「あー、うん。そうだな。」
『もー!またそうやって聞き流す!もう真尋怒るよ?どうせまた亜希菜ちゃんのことでしょー?♡一歩は亜希菜ちゃんのことになるといつもそうなるからなー♡』
俺の彼女だと噂されている真尋は本当はただの親戚。
家が近いからよく遊んだし、今でもこうやって仲良くしてる。
でも真尋のことは恋愛対象としては見れないんだよなー。
ってそれどころじゃねぇ!
勢いで告っちゃったし、テンパってて彼女と別れたとか言っちゃったよ!
俺、彼女なんていねーのに。
『…じめ…一歩!!聞いてるの!もー!ほんとにさっきからぼーっとしすぎ!亜希菜ちゃんと何があったのかは知らないけど、いつも通りにしてないと一歩らしくないよ?』
「うん。そうだな。ありがと、真尋。何か落ち着いたよ。」
『良かった!』
とりあえず今は小森の返事を待つしかないよな…。
