そのとき、テーブルの上に置いてあったあたしのケータイが鳴った。
ケータイを取ろうとしたら、湊が先にあたしのケータイを取る。
「ちょっと!返してよっ!」
「やだね」
ホントに、コイツは……!
「早くしないと電話切れちゃうでしょ!?」
あたしは湊の体をバシバシと叩きまくる。
「イテェって」
「早く返してっ」
ふざけて、なかなかケータイを返してくれない湊の体を両手で叩き続けていると、
湊はあたしの体ごと抱き締めた。
え……?
ちょっ……何……?
「やっと、おとなしくなったな」
耳元で聞こえた湊の声。
「そ、湊……?」
いまあたし……湊に抱き締められてるよね……?
「電話、アイツからだけど?」
「え……?」
二階堂先輩……!
あたしは湊の体を突き放して、湊からケータイを奪い取った。
「ホントにもうっ」
人のことからかって、そんなに楽しい?
ケータイの画面には、二階堂先輩の名前。
あたしはケータイを持って、慌てて自分の部屋に行く。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
