結婚のことは、みんなにはまだヒミツにしていた。
もちろん結婚式には、みんなのことを呼ぶつもりでいる。
なにより、お母さんがあきらめていたこと……。
ウェディングドレスを着たあたしの花嫁姿を、お母さんに見せることができてうれしい。
ひとつ、そしてまたひとつ夢を叶えることができるのも、
湊のおかげだよ。
湊を好きになって、あたし……本当に幸せだよ。
「……っ」
ふたつの唇がゆっくりと離れて、あたしたちは見つめ合う。
体育館にいる生徒たちは大騒ぎ。
音楽までかかりはじめて、司会の快が歌いだした。
「湊……あたし明日から学校来るの恥ずかしい」
「俺も」
湊はあたしのおでこに軽くキスをしたあと、
あたしの手をぎゅっとにぎりしめた――。
もしも、この世界に
赤い糸があるなら。
あたしは湊と繋がっていたんだね。
だから離れない。
何があっても。
これからも、ずっとずっと愛してる――。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
