そのままベッドの上で何度もキスをしていると、
ガチャッと家の玄関のドアが開いた音がした。
「……っ」
キスをやめたあたしたちは、驚いた顔でお互いに見つめ合う。
カギを開けて入ってきたのはきっと……湊のお父さんにちがいない。
「こんなとこ見られたら……」
「やべぇな」
あたしは、湊の体を両手で押し退けて、飛び起きた。
「服っ、服どこっ」
あたしがあわててベッドの上にあったパーカーを着ようとすると、
湊が冷たい声でボソッとつぶやく。
「それ俺の服」
あたしはパーカーを湊に投げつけた。
「まちがえたのっ」
廊下を歩く足音が聞こえる。
おじさんが来ちゃう……!
そのとき、コンコンと部屋をノックする音が聞こえた。
「結雨ちゃん、湊……起きてるか?」
ど、どうしよう……!


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
