離れていたふたりを。
雨が、お父さんとお母さんの愛を結んでくれた。
「あたしの名前って、ちゃんと意味があったの」
いままで知らなかった。
「ふたりを結んでくれたのが雨だったから、あたしの名前は“結雨”になったって」
自分の名前を、特別に思ったことはなかった。
好きでも嫌いでもなかった。
でもいまは違う。
「その話聞いたら、雨が嫌いじゃなくなった」
あたしの名前には、お父さんとお母さんの愛がある。
だから、だからね……湊。
お母さんがあたしに言ったの。
お母さんがこの世界からいなくなったあとに雨が降ったら。
天国でお父さんとお母さんが、
一緒に手をつないでるって思ってほしいって。
そばにいられて、幸せなんだって。
そう思ってほしいって。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
