下校時刻のチャイムが校内に鳴り響く。



教科書やノートをカバンにしまっていると、前の席にいる湊が振り返った。



「今日もおばさんの見舞い行くよな?」



「うん。でも委員会あるみたい」



「委員会?なんの?」



キョトンとした顔の湊を見て、あたしは左肩をガクッと落とす。



「文化祭の実行委員。忘れたの?」



「ああ、おまえがじゃんけんで負けたやつか」



「そぉですよ」