お母さんはゆっくりと、ひとつひとつ言葉を選びながら。
そして、ときどき声をつまらせて、涙をこらえながら震える声で。
いままであたしに隠していたこと、
そのすべてを話してくれた。
再婚しようとした本当の理由や、病気のこと。
そして、お母さんに残された時間が、
わずかなことも……。
「結雨……ごめんね……」
「どぉして……」
お母さんが生きられるのは、あと半年……?
もっても1年て……たった1年しか生きられないなんて……。
そんなの……嘘だよね……?
来年の夏、お母さんはいないの?
お母さん、死んじゃうの?
こんなこと信じたくないのに。
涙が勝手に、こみあげてくる。
「ううっ……どぉしてお母さんなの……?」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
