恋する僕らのひみつ。




快は切なげな瞳で、グラウンドを見つめていた。



「……終わっちゃったな」



最後の夏、

一生懸命、必死に。



夢を追いかけた夏。



「9回裏のホームラン、本当にすごかったよ」



「あれはもう、気持ちで打ったようなもん」



9回裏、2アウト。



ランナーを2塁において、快はその日最速だったストレートの球を打ち返した。



打球はセンター方向にぐんぐんとのび、そのままスタンドに入った。



そのホームランで北十字高校に2点が入り、



同点、もしくは逆転勝ちの空気が流れはじめた。



けれど、相手の八松商のピッチャーは動揺を見せることはなく、



そのあとのバッターを三振に打ち取った。



試合は3対2で終了。



北十字高校の夏は、ベスト4に終わった。