ベンチにいる選手たちも身を乗り出して、快に向かって大きな声をだしている。
中には、涙ぐんでいる様子の選手もいた。
今日まで、みんながんばってきたから。
一緒にがんばってきたから。
つらい練習も。
このときのために、必死に耐えてがんばってきたから。
「っしゃー!!」
バッターボックスに入った快は、大きな声で叫んだ。
がんばれ、快。
打って……!
みんな応援してるよ。
がんばれ、がんばれ……!
「快ー!行けーっ」
「がんばれー!!」
「打てー!!快ーっ!!」
湊くん、結雨ちゃん、琥都も、それぞれ快に向かって大きな声で叫ぶ。
目元が熱くなってきて、泣いてしまいそうだった。
がんばってる快の姿を、
この目に焼きつけておかなきゃ。
一瞬も逃さず、心に刻んで。
このまぶしい太陽のように輝く君を、この瞬間を。
忘れることのないように。
「快ーーーっ」
力の限り、快に向かって叫んだ。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
