「ねぇ、眠るまで背中トントンして?」 俺の胸に顔をつけたまま、結雨は甘えた声で言った。 「子供かよ……いいけど」 「ふふっ。だって子供だもん」 その言葉に俺は、さっき親父に言われたことを思いだす。 “まだ高校生だ。子供だろ” 右手で俺は、結雨の背中をトン、トン……と優しくたたく。 結雨……。 おばさんは、誰よりも結雨のこと……大切に想ってるよ。 自分たちのためなんかじゃ、なかったんだよ。 結雨のためだった。 結雨を想ってのことだった。 おばさん……病気なんだ。