親父からすべての話を聞いた俺は、言葉を失った。
信じたくないけど、もし本当なら納得がいく。
いままでのことを思い返すと、すべてが繋がる。
「湊……大丈夫か?」
親父はそっと俺の肩に手をおいた。
うつむく俺は、目を閉じてつぶやく。
「……なんで俺に話すんだよ」
どうしてまた、先に知ることになるんだよ。
あのときも……あのときだって、そうだった。
「結雨ちゃんを説得してくれないか」
「……親父は何があっても、再婚するつもりなんだな」
「あぁ。家族になりたいと思ってる」
「他に方法……なんか方法ねぇのかよ?」
親父は、俺の目を見てうなずいた。
“大人”と“子供”
その違いを。
現実を。
目の前に、つきつけられたような気がした。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
