「は?ちょっと待てよ」
「結雨ちゃんが再婚に反対する理由はそれだろう?」
「だからって……」
「ふたりには……別れてもらうしかない」
「俺たちは、親父たちが再婚するって言いだす前から付き合ってたんだよ!」
親父の一方的な言葉に腹が立って、つい大きな声を出してしまった。
「湊……」
俺は自分を落ちつかせるように、ひと呼吸おいてから話す。
「それに……結雨が再婚を反対してるのは、俺らのことだけじゃねーよ。結雨にとって父親はひとりだけなんだよ」
天国にいても、結雨は父親のことをいまでも大好きなんだよ。
大好きな母親が、他の男と結婚するのが嫌なんだよ。
「結雨の気持ちも少しは考えてやれよ」
「結雨ちゃんや湊が反対しても、もう決めたんだ」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
