俺たちは手をつないで、マンションのエレベーターの前に立っていた。
エレベーターを待つ間、下を向いたままの結雨。
「ホントに帰らなきゃダメ……?」
おばさんにひどいこと言って罪悪感でいっぱいになってるくせに。
家出なんてしたら、あとでもっと後悔するに決まってる。
結雨のためにも、家に帰らせたほうがいい。
「乗るぞ」
エレベーターのドアが開き、俺はその場から動こうとしない結雨の手を引いて、中に入った。
6階のボタンを押し、エレベーターのドアがゆっくりと閉まる。
「あたしたち……どぉなっちゃうのかな……」
結雨は不安そうな瞳で俺を見る。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
