だったら、俺の家の前を通りかかり、
俺の彼女のフリをして、たまり場に行った“彼女”は一体誰なのか――?
いま思えば、あいつらからパッタリと連絡が来なくなったのも、その頃だった。
さっき川原で、数年ぶりにあった1コ上の先輩は、俺に頭を下げた。
“琥都の彼女にケガさせて悪かった”と。
彼女がケガをして、俺に仕返しされると思ったあいつらは、
その日以来、誰も俺に連絡しなかったという。
当時のたまり場は、工事現場の裏だった。
花火が上がっているころ、事故は起きた。
彼女がいたところに立てかけてあった木材や鉄のパイプが、何かの拍子でいきなり倒れてきたという。
彼女は咄嗟に腕で、自分の身を守ったのだろう。
腕をケガした彼女は、そのまま救急車で病院に運ばれた。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
