あの日から俺は、奈乃のことを忘れられなくて。
ふとしたとき、夜眠りにつく前も。
気づけば奈乃のことを考えている自分がいた。
そして、奈乃と再び話をしたのは、
奈乃と初めて話した日から、1ヶ月後のことだったと思う。
その日、俺は朝から学校をサボって、川原で寝ていた。
『学校、行かないの?』
その声に目を覚ますと、陽の光に照らされた奈乃の顔が目の前にあった。
『あ、おまえ……』
『なんか学校行きたくなくて……。ここで一緒にサボッてもいい?』
そう言って奈乃は、俺の隣に座った。
何度も道で見かけたのに、話しかけることができずにいた俺は、
このとき、ドキドキしている自分に気づく。
『……浦中琥都くんでしょ?』
『どうして俺の名前知ってんの?』


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
