「奈乃……なんでここに?」
突然現れた奈乃に驚いた俺を見て、奈乃はニコッと笑う。
「橋の上から琥都が見えたから」
奈乃は、俺の隣に膝をかかえて座った。
「今日、結雨とケーキバイキング行くって言ってなかったっけ?」
「行ってきたよ。食べ過ぎちゃって2キロくらい太ったかも……」
腹をさすりながらため息をつく奈乃を見て、俺は微笑んだ。
「琥都は?ここでなにしてたの?」
「風が涼しいからボーッと」
「そっか。なんか……この場所に来ると、琥都と初めて会ったときのこと思い出すね」
「もう3年前か」
「あのとき、琥都が血だらけでびっくりしたよ」
「ハハッ。血だらけって、大げさだな」
別の中学だった奈乃と俺は、この場所で出逢った。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
