「だからって、べつに奈乃が心変わりしたことを責めるつもりもねぇけど」
「うん……」
「おまえは許さねぇけどな」
湊の幼い頃のことを考えたら。
湊が女嫌いだった理由を考えたら。
湊は絶対に許せないだろうね。
「……笑えよ。黙んなよ」
「笑えないけど。湊の瞳が怖すぎて」
「あ?天使のような瞳って噂だぞ」
生きていれば、気持ちが変わることだってある。
心も生きているから。
恋する気持ちは、誰にも止められない。
自分でも思い通りにならない。
頭では理解しようとしても、心は嘘をつけない。
いまは想い合っていても、あたしたちだって。
湊だってこの先、ずっとあたしを好きでいてくれるかなんてわからない。
不安な気持ちは、きっと……いつまでも消えない。
「……結雨?」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
