「結雨ちゃん。もう帰ったんだと思ってた」 「奈乃こそ、どぉしたの?ひとりで教室に残って……」 あたしは奈乃の隣に立ち、窓の手すりにもたれかかった。 「琥都が、くぼっちに雑用頼まれて……なかなか帰ってこないの」 「そっか、琥都のこと待ってたんだね」 「うん。遅くなるかもしれないから先に帰っていいって、琥都には言われたんだけど……」 あたしは奈乃の肩をポンっとたたく。 「待っててあげるなんて、優しい彼女ですなっ」 「ふふっ、そんなことないよ」 微笑んだあと、奈乃は窓の外を見つめる。