恋する僕らのひみつ。




「あっ!」



「あ?どーした」



……いままで気づかなかったなんて。



「教室にケータイ忘れてきたみたい」



「資料室じゃねーの?」



「ううん。絶対に教室。先に下駄箱行ってて」



「ホント抜けてんな」



「うっさいわ」



その場に湊を残して、あたしは階段を急いで駆け上がっていく。



誰もいない静かな廊下を走って、3年3組の教室に向かう。



……あれ?



開けっぱなしになっている3組の教室のドアから、



教室の窓辺に、ひとりで立っている女の子の後ろ姿が見えた。



教室には、他にもう誰も残っていない。



「奈乃っ」



あたしが後ろから声をかけると、窓の外を見ていた奈乃が振り向いた。