「四葉……」
「このまま野球部に戻らないなら、あたし……快と出逢ったこと後悔すると思う。だからお願い。あたしのために、途中であきらめたりしないで」
そのとき、ホームにアナウンスが流れる。
“まもなく3番線に下り電車が……”
「もう電車来るみたい……あたし行かないと……」
そう言ってベンチから立ち上がった四葉の腕を、俺は咄嗟につかんだ。
……まだ言ってない。
俺には、伝えなきゃいけないことがある。
「四葉……俺はあのときから気持ち変わってない」
「快……」
俺はベンチに座ったまま、彼女の瞳を見つめる。
「いまでも好きだ」
ホームに電車が入ってきて、強い風が吹き抜ける。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
