四葉は黙ったままだった。
そのとき、
電話の向こうで、電車の音が聞こえた。
“快……野球続けてね”
「四葉」
“快の夢、最後まであきらめないで。それだけ言いたかったの。話せてよかった”
四葉の声とともに、かすかにアナウンスの声が電話から聞こえた。
“お知らせいたします。北十字駅ではただいま、お客様の……”
いま北十字駅って……。
「もしかして、北十字駅の公衆電話からかけてんのか?」
すぐ近くに来てたのか?
俺は、スーパーから数十メートル先にある北十字駅に向かって走り出した。
「そこで待ってろ。すぐ行く」


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
