「そういえば俺、買い物に行く途中だったわ」
「快……」
「また明日学校でなっ!んじゃ、ばいび~っ」
奈乃はまだ何か言いたげな顔をしていたけど、
奈乃をその場に残して、俺は歩き出す。
……逢いたいとか、声が聞きたいとか。
そう思ってるのは、もう俺だけなんだってわかってるけど。
どれだけ時間が流れて、
季節が何度変わっても。
あの日から動けずにいる。
この空を、どこかで。
四葉も見ているかもしれない。
だけど俺は
届くはずのない想いを、
空に向かって投げるだけ。
“いまでも……好きだよ”
四葉、あの日をもう一度やりなおしたい。
俺はあの日に戻りたい。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
