恋する僕らのひみつ。




四葉には会えないまま、俺は病院をあとにした。



晴れわたった夏空の下、蝉の声だけしか聞こえない静かな道を歩いていく。



“あの子は、自分の弱いところを人に見せられない子なの”



四葉の母親に言われた言葉を忘れられなくて、苦しくて。



『四葉が、なにしたって言うんだよ……』



なんで、こんな残酷なことするんだよ。



あの夜、一体なにが……?

四葉になにがあった?



四葉が小さいころから続けてきた大好きなフルート……。



夢を叶えるために、ずっとがんばってきたのに。



俺が約束守れなかったせいで、こんな……。



そのとき、橋の向こうから叫び声が聞こえた。



『お――いっ!快―――っ!』



琥都と奈乃だった。