『え……?』
俺は、頭の中が真っ白になった。
『手……治らないんですか……?』
そんなの……嘘だよな……?嘘に決まってる。
俺は信じたくなかった。
『後遺症であの子……いままでのように、フルートもできなくなると思うの』
ずっと、がんばってきたのに。
一緒に夢を追いかけて。
お互いの夢を応援して、励まし合いながら。
つらいことも、どんなときも、一緒にがんばってきたのに。
それなのに……それなのに……。
俺……四葉になんて言った……?
“俺が四葉の手になる”なんて、あんな言葉。
なんの意味も、役にも立たないじゃんか。
『だからね、快くん……いまはひとりにしてあげてくれる?』
『ひとりに……できません……』
『……あの子は、自分の弱いところを人に見せられない子なの』


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
