高1の夏の大会は、県大会の準決勝で敗れてしまった。
まわりは、ここまで勝ち上がると誰も思っていなかったし、
俺も自分の力は出し切って悔いはないと思えたけど、
“負ける”というのは、やっぱりどうしたって落ち込む。
試合に負けたあと、俺は四葉とふたりきりで、神社の石段に座っていた。
『おつかれさま』
『うん……』
『県大会ベスト4って、奈乃ちゃんが言ってたけど、北十字高校の歴代最高記録なんだって!すごいよ、快』
『ここまできたら勝ちたかった……。四葉を甲子園に連れていきたかったのに、ごめんな』
俺がここまでこられたのは、四葉がいたから。
四葉のために……。
俺は、勝ちたかったんだ……。
『かっこよかったよ』
そう言って、俺に微笑む四葉。
『あたしには世界でいちばん、かっこよく見えた』


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
