俺とちがって四葉は、電車通学でもあった。
別々の高校に通い、放課後はお互いに部活の練習もある。
特に、夏の県大会が近いのもあって、その頃は野球部の練習が終わるのも遅い時間だった。
連絡は取り合っていても、ゆっくり会って過ごす時間がない日々が続いていた。
『俺のために、こんな朝早く起きてくれるなんて』
『ふふっ。惚れちゃうでしょ?』
『とっくに惚れてる。ベタ惚れっす』
『すぐふざけるんだからぁ』
四葉が、早朝のランニングに付き合うようになったのは。
高校に入ってから、放課後あまり会える時間がなくなってしまったから。
四葉はそう言った。
だけど、理由は
それだけじゃなかった。


![春、さくら、君を想うナミダ。[完]](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10560-750.jpg?t=1495684634)
