恋する僕らのひみつ。



「みんなは今日から2年生になるわけだが、高校生活はどうだ?」



教卓の前に立つ先生は、いきいきとした表情で、みんなの顔を見つめる。



「もちろん楽しいことばかりじゃないと思う。つらいこと、悲しいこともたくさんあると思う」



さっきまでふざけてたのに、真剣な表情で話す先生。



「もし悩んだり、つらいとき。誰かに話がしたかったら、いつでも先生のとこに来ていいからな」



そう言って先生は、自分の胸をポンと叩いた。



「くぼっちに相談しても、悩み解決しなさそうだけどねっ」



いちばん後ろの席の扇原くんが笑いながら言うと、先生はニコッと微笑む。



「人を見た目で判断するのやめろよな~」



先生の言葉に、クラスのみんなが笑っていた。



「悩むことは別に悪いことじゃないからな。悩むのも、傷つくのも青春じゃん?」