「帰んぞ」 湊はあたしの腕を掴むけど、あたしはその場から動こうとしなかった。 「帰りたくない」 「……ガキかよ」 「ほっといてよ」 あたしは、湊の手を無理やり解いた。 「ほっとけるわけねぇだろ」 湊はあたしを見つめる。 「なんで湊は冷静でいられるの?再婚だよ?大問題だよ?優雅にデザート食べてる場合じゃないでしょーが」 「べつに優雅に食ってたわけじゃねぇけど……」 湊はあたしから顔をそむけて、自分の髪をくしゃくしゃとする。 「もしかして、湊……前から知ってたの?」